より良い睡眠環境
暑くて眠れない、うるさくて眠れない……誰もがこのような経験をお持ちではないでしょうか。
三大環境要因と言われる『温湿度・光・音』と、睡眠との密接な関係を知ることで、よりよい睡眠環境を整え、快適な睡眠を得ることが可能になります。
睡眠と温湿度
日本では、四季により温湿度が変化します。春は『春眠暁を覚えず』と言われるように、入眠時間も短く、安定した睡眠を得られます。一方、高温多湿な夏、低温低湿な冬は、睡眠中の体温調節に影響を及ぼし、睡眠を妨げられやすくなります。
夏は、室温26℃、湿度50~60%が望ましいと言われています。クーラーを、オフタイマー設定で、睡眠前半に使用することで、入眠を促すことがお勧めです。
冬は、室温16~19℃、湿度50~60%が望ましいと言われています。暖房器具を使用する際は、極度の乾燥を防ぐために、加湿器などの併用が有効です。
睡眠と光
人の体には、メラトニンという睡眠促進効果を有するホルモンが存在します。メラトニンは、眠たくなる約1時間前から分泌が始まり、明るい光を浴びると、分泌が減少します。
このことから、まず就寝前には、灯りをやや落とした環境で過ごすことがポイントです。やや暗い暖色系の照明が、入眠を促してくれます。睡眠中については、豆電球一つ程度の薄暗さにするのがお勧めです。
真っ暗にすると不安感による睡眠低下、トイレに起きるときの危険性などがあるからです。また、起床時の光は、すっきり目覚めるためにとても重要なものになります。起床30分前から、寝室の照度(明るさ)を徐々に上げていくと、すっきりとした目覚め感が得られます。
起床後は、明るい外光を室内に取り入れ、積極的に光を浴びる事でより、すっきりとした目覚めを、補助してくれるでしょう。
睡眠と音
睡眠を妨げる騒音のレベルは、40~50デシベル以上。実は、室内の壁のスイッチ音なども、この騒音レベルに相当します。暮らしの中での騒音が睡眠を妨げる機会は多くありますが、持続的な連続音よりも、突破的に発生する衝撃音のほうがより睡眠を妨げると言われます。